Googleを使わずに検索するには？広告なし＆追跡ゼロのBrave Searchを徹底解説

検索結果に表示されるAIの回答、あなたはもう体験しましたか？

GoogleやBingといった大手検索エンジンでは広告や情報過多に悩まされることもありますが、近年注目を集めているのが「Brave Search（ブレイブ・サーチ）」の独自機能――Answer with AIです。

この機能は、検索キーワードに対して、複数の情報源から要点を抽出・要約してAIが回答してくれる新しい検索体験を提供するもので、しかもプライバシーを一切侵害しない設計が特徴です。

さらに、2024年以降にはチャット形式での追加質問も可能となり、まるで対話するように検索を深めることができるようになりました。

この記事では、「Answer with AI」とは何か、Googleとの違い、使い方、そして注意点や活用シーンまでを詳しくご紹介します。

Brave SearchのAI回答がもたらす、新しい検索のかたちとは？ その全貌をぜひチェックしてみてください。

Brave Searchとは？
1. Brave Searchの基本概要とGoogleとの違い
2. プライバシー保護型検索エンジンとしての特長
「Answer with AI」機能とは？
「Answer with AI」の仕組みとAIモデル
実際の使い方と便利なシーン
Brave Search AI回答機能を使う際の注意点と制限事項
Brave Search AI回答機能を使うべき人とは？
FAQ｜Brave Search「Answer with AI」に関するよくある質問
まとめ｜Brave SearchのAI回答は、検索の新しいカタチ

Brave Searchとは？

Brave Searchの基本概要とGoogleとの違い

Brave Search（ブレイブ・サーチ）は、Brave Software社が開発・運営している独自インデックス型の検索エンジンです。一般的な検索エンジンと異なり、GoogleやBingのような他社のインデックスには依存せず、Brave独自の検索インフラとアルゴリズムによって検索結果を提供しています。

また、Brave Searchは、広告による収益モデルやトラッキング（行動追跡）を排除しており、検索履歴や個人情報を収集しない設計が最大の特徴です。これにより、「ユーザーのプライバシーを最優先する検索体験」が可能となっています。

プライバシー保護型検索エンジンとしての特長

Brave Searchの大きな強みは、完全に匿名の検索ができることにあります。ユーザーの検索履歴は記録されず、IPアドレスの追跡も行われません。さらに、クッキーによるターゲティング広告やフィルターバブル（自分好みの情報ばかりが表示される現象）からも解放される設計です。

また、Brave Searchはオープン性と透明性を重視しており、検索結果の評価やランキングの基準についても一部情報を公開しています。特定のサイトを優遇したり、広告主の意向で結果が操作されるといった懸念がない点も、信頼性の高さにつながっています。

こうした背景から、Brave Searchは特に次のようなユーザー層に支持されています：

広告に煩わされたくない人
情報の偏りを避けたい人
自分の検索データを企業に追跡されたくない人

そして、2024年からはさらに進化した機能として、AIによる回答生成機能「Answer with AI」が加わり、Brave Searchの魅力が一層高まりました。

「Answer with AI」機能とは？

要約型AI回答とは何か

「Answer with AI」は、Brave Searchに搭載されたAIによる要約回答機能です。検索窓にキーワードや質問を入力すると、従来のリンク一覧に加え、複数の情報源をもとにしたAI生成の簡潔な答えが検索結果の上部に表示されます。

たとえば「Brave AI 機能とは」と入力すれば、いくつかのウェブページにまたがる情報を整理し、1つの分かりやすい文章にまとめて提示してくれます。このAI回答は、クリックしなくてもおおよその概要がわかるという利便性から、検索体験を大きく変える存在として注目されています。

Brave Searchでの表示形式と使い方

「Answer with AI」の表示形式はシンプルで、検索結果ページの最上部に囲み枠（ボックス）として生成回答が表示されます。その下には「この回答はAIによって生成されました」といった注釈や、参照元リンクがリスト形式で併記されており、回答の信頼性を裏付ける構造になっています。

この機能は、追加の設定やログインを必要とせず、Brave Searchの通常検索を行うだけで自動的に利用可能です。デスクトップ・モバイル両方で対応しており、誰でも無料で体験できます。

Leoとはどう違う？

Braveには「Leo（レオ）」と呼ばれるAIアシスタント機能も存在しますが、「Answer with AI」とは目的も性質も異なります。

項目	Answer with AI	Leo（Braveブラウザ内AI）
提供場所	Brave Search の検索結果ページ	Brave ブラウザのサイドバーやチャット欄
主な用途	検索クエリに対する要約回答	ページ要約・翻訳・生成・自由質問など
モデル・基盤	Brave独自のAI（Mixtralベース等）	Claude、Llamaなど複数モデル選択可
チャット対応	2024年末より後続質問に対応	初期からチャット形式で対応
プライバシー重視設計	あり（履歴保存なし）	あり（プロキシ処理＋保存なし）

「Leo」はあくまでブラウザ内のAIコンパニオンであり、「Answer with AI」はBrave Search上のAI検索機能です。混同されがちですが、実際には連携はしていない別システムと捉えるのが正確です。

「Answer with AI」の仕組みとAIモデル

使用されているLLM（Mixtralなど）

Brave Searchの「Answer with AI」機能では、オープンソースの大規模言語モデル（LLM）を活用してAI回答が生成されています。主に使われているのは以下のようなモデルです：

Mixtral 8x7B（Mistral社製）
Mistral 7B
Claude（Anthropic）
Llama（Meta製）

これらのモデルは、GPT系に匹敵する出力能力を持ちながらも、オープン性・コスト効率・透明性を重視している点が特徴です。Braveはこれらのモデルを自社でホスティングしており、外部にデータが送信されない設計を徹底しています。

また、AI回答の内容は生成モデルだけで完結するのではなく、次の仕組みが加わっています。

RAG（検索強化生成）の導入と意味

「Answer with AI」は、ただの言語モデルによる文章生成ではなく、RAG（Retrieval-Augmented Generation）という手法を採用しています。これは以下のようなプロセスです：

ユーザーの検索クエリに基づいて、Braveの独自インデックスから関連情報を検索
抽出した情報を要約・統合する形でAIが文章を生成
元となった情報のソースリンクも同時に表示

この仕組みにより、単なる推測ベースの回答ではなく、現実の情報に基づいた要約回答を実現しています。検索と生成のハイブリッド型といえる構造で、精度・速度・透明性のバランスが取れています。

データはどこから？インデックスとソース表示の仕組み

Brave Searchの大きな特徴は、GoogleやBingの検索結果を使わず、Brave独自の検索インデックスを利用している点です。これは2021年以降自社開発されてきた技術で、200億以上のウェブページを対象としています。

「Answer with AI」で表示されるAI回答の下部には、参照に使われたページがリンク形式で表示されます。このことで、ユーザーは「どこから引用されたか」を確認でき、AIの透明性と信頼性が担保されていると言えます。

Braveによると、以下のような原則でソース表示がなされます：

実際にインデックス上で抽出されたページのみ参照
フェイクニュースサイトや広告主依存のソースは除外
英語以外の言語にも順次対応を拡大中（2025年時点で5言語以上対応）

このように、「Answer with AI」はただ便利なだけでなく、信頼できる検索体験を提供することを目的として設計されているのです。

実際の使い方と便利なシーン

日常検索での使い方

「Answer with AI」は特別な設定をしなくても、Brave Searchで検索するだけで自動的に表示されるAI回答機能です。ブラウザから search.brave.com にアクセスし、キーワードを入力するだけで、検索結果ページの最上部に要約回答が出てきます。

たとえば次のようなクエリで特に効果を発揮します：

「紅茶と緑茶の違い」
　→ 類似ジャンルを簡潔に比較してほしいときに最適
「夏におすすめの旅行先ヨーロッパ」
　→ 複数ページの情報をAIが集約し、候補を提示してくれる
「ChatGPTとGeminiの違い」
　→ 話題のAIサービスをざっくり比較したいときに便利

このように、「ひとことで要点を知りたい」系の検索との相性が非常に良く、ページ遷移せずに大枠の理解が可能になります。

続けて聞ける「チャットモード」とは

2024年末には、AI回答ボックスの下に「Ask a follow-up question（続けて質問する）」というチャット入力欄が表示されるようになりました。

これにより、1回目の検索だけでなく、

「具体的にはどの国でそれが起きていますか？」
「それを実現するにはどうしたらいい？」

などと対話形式での深掘りが可能になっています。回答のトーンは明快で、冗長になりにくいため、チャットボットよりもサクサクと知識を広げられるのが特長です。

なお、この機能は現時点で英語中心の対応ですが、日本語のクエリでもある程度動作するケースが確認されています。今後さらなる多言語対応が進む見込みです。

対応言語と非対応シーン

現時点（2025年）で「Answer with AI」が正式に対応しているのは英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・イタリア語の5言語です。日本語での検索にも一部対応していますが、回答が英語になったり、AI回答自体が表示されないこともあります。

また、以下のようなクエリではAI回答が抑制される場合があります：

医療・金融などYMYLに強く関連するワード
プライバシー保護の観点から不確かな情報源に依存する話題
短すぎる・曖昧すぎる単語のみの検索（例：「アプリ」や「天気」など）

こうした制限も検索の信頼性を高めるための設計であり、ユーザー保護の一環と見ることができます。

Brave Search AI回答機能を使う際の注意点と制限事項

Brave SearchのAI回答機能「Answer with AI」は便利でプライバシーにも配慮された先進的な検索体験を提供しますが、すべてのシーンで万能というわけではありません。利用にあたっては、いくつかの制限や注意すべき点があります。

表示されない検索もある

「Answer with AI」は、すべての検索クエリに対して必ず表示されるわけではありません。以下のようなケースでは、AI回答が非表示になるか、通常の検索結果のみが返ってくる場合があります：

非常に短い・曖昧なキーワード（例：「アプリ」「映画」など）
医療・金融・法務関連の繊細な話題（いわゆるYMYL＝Your Money or Your Life領域）
AIが信頼できる情報源を特定できないトピック
検索言語が対応外（日本語や中国語など一部言語は完全対応していない）

このような設計は、AIによる誤情報の拡散を防ぐための予防策でもあります。

対応言語は限定的（2025年時点）

Brave SearchのAI回答機能は、現在英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・イタリア語の5言語に正式対応しています。日本語での検索も可能ではありますが、

回答が英語で表示されることがある
クエリによってはAI回答自体が出てこない
後続質問（チャットモード）が機能しない

といった制限があります。今後のアップデートで日本語対応が強化されることが期待されますが、現時点では英語クエリが最も安定して動作します。

地域やネットワークによって不安定なことも

一部の地域やネットワーク環境では、「Answer with AI」がうまく機能しない場合があります。たとえば：

特定の国（例：ルクセンブルク）で接続エラーが頻発
Brave SearchのAI回答機能を無効にしても勝手に復活するバグの報告
ネットワーク制限のある企業や公共Wi-FiではAI回答が非表示

こうした現象はBraveコミュニティフォーラムなどでも報告されており、公式側も改善を進めている最中です。

正確性には限界がある

BraveのAI回答は、独自の検索インデックスに基づいて情報を統合・要約する仕組みですが、すべての回答が正確・最新とは限りません。

引用元が古い情報のまま生成されることがある
意図しない文脈の情報を混ぜてしまうことがある
主観的な話題では立場が偏ることもある

このため、重要な判断を伴う情報については、AI回答だけに頼らず、出典リンクをクリックして自分で確認する姿勢が求められます。

このように、Brave SearchのAI回答は非常に革新的で便利なツールですが、限界や注意点を理解したうえで使うことで、より安全かつ有効に活用できます。

Brave Search AI回答機能を使うべき人とは？

プライバシーを重視するユーザー

Brave Searchの最大の魅力は、ユーザーのプライバシーを守ることに特化した検索体験です。検索クエリやクリック履歴をサーバー側で記録しないだけでなく、IPアドレスの追跡やプロファイリング（個人の行動傾向の蓄積）も行われません。

また、AI回答機能「Answer with AI」も、他の大手AIとは異なり、検索履歴や会話内容を保存しない方針を徹底しています。さらに、生成された回答には使用された情報源が明記されるため、「どこから得た情報かがわからない」という不透明さもありません。

このような設計は、次のような人にとって特に安心感があります：

ネットでの行動履歴を広告に利用されたくない人
検索履歴が知られたくないセンシティブな話題を扱う人
AIや検索技術を利用したいが、個人情報の収集が不安な人

もし「便利だけど監視されている感じが苦手…」と感じたことがあるなら、Brave Searchはまさに理想的な選択肢と言えるでしょう。

ChatGPTやGeminiとの比較で迷っている人

「AIで調べ物をするなら、ChatGPTやGeminiでもいいのでは？」
このように考える方も多いかもしれません。実際、これらの生成AIも非常に高機能で、幅広い質問に答える能力を持っています。

しかし、Brave Searchの「Answer with AI」には他のAIにはない明確な特徴があります：

比較項目	Brave Search（Answer with AI）	ChatGPT / Gemini
情報源の明示	✅ 参照元リンクが表示される	❌ 情報元が不明瞭なことが多い
プライバシー設計	✅ 検索履歴・入力内容を保存しない	❌ 会話履歴が保存・学習に使用される（通常設定）
情報の鮮度	✅ リアルタイム検索ベース	△ GPT-4はやや遅延あり（Webアクセス前提）
操作の手軽さ	✅ 検索するだけで利用可能	❌ 専用アプリやアカウントが必要なことが多い

また、「Answer with AI」はあくまで検索結果の延長線にあるため、“文章を読んで調べたい”という意図に最適化された設計になっています。対話しながら深掘りするよりも、「検索してサクッと知りたい」場面では特に有効です。

したがって、次のような人におすすめです：

AIチャットよりも検索型で情報を得たい人
できるだけ匿名でAIを使いたい人
情報源の透明性を重視する人

Brave Searchは、生成AIと検索エンジンの“いいとこ取り”を目指したサービスとも言えるでしょう。

Braveブラウザを使わなくてもOK？検索エンジンとの組み合わせ事情

「BraveのAI回答機能って、Braveブラウザ専用なの？」と疑問に思う方も多いかもしれません。ですが、Answer with AIはBrave Searchの機能であり、どのブラウザでも利用可能です。

つまり、ChromeやSafari、Edgeなどを使っていても、https://search.brave.com/ にアクセスすれば、誰でも無料でAI回答付きの検索体験ができます。

逆に、Braveブラウザを使ってGoogle検索をすることも可能です。ただしその場合は、次のような注意点があります。

利用形態	プライバシー保護の程度
Braveブラウザ + Brave Search	◎（検索履歴も守られる）
Braveブラウザ + Google検索	△（ブラウザは守るが、検索履歴はGoogleに渡る）
他ブラウザ + Brave Search	○（検索履歴は守られるが、ブラウザによっては追跡あり）

たとえば、Braveブラウザはトラッキング防止や広告ブロックに優れていますが、Google検索エンジン自体がユーザーのクエリやクリック履歴を収集する仕組みになっているため、検索内容の匿名性までは保証されません。

そのため、本当の意味でプライバシーを重視するなら、「Braveブラウザ × Brave Search」の組み合わせが最も安心です。

ただし、

Brave Searchだけを使いたい人は、既存のブラウザから使っても問題ありません。
Braveブラウザの操作性が気に入っていても、検索エンジンは好みに応じて切り替え可能です。

この柔軟性こそが、Braveの魅力の一つです。

FAQ｜Brave Search「Answer with AI」に関するよくある質問

❓Q1. Brave SearchのAI回答は無料で使えますか？

はい、完全に無料で利用できます。
Brave Searchにアクセスし、キーワードを入力するだけで、AIによる要約回答が表示されます。特別な登録やサブスクリプションは不要です。

❓Q2. Brave SearchのAI回答はどのブラウザでも使えますか？

はい、Braveブラウザ以外でも利用可能です。
ChromeやFirefox、Safariなど、任意のブラウザで https://search.brave.com/ にアクセスすれば、同じように「Answer with AI」機能を利用できます。

❓Q3. LeoとAnswer with AIは同じものですか？

いいえ、別の機能です。

Answer with AI：Brave Searchの検索結果に表示されるAI要約機能
Leo：Braveブラウザに搭載されたチャット型AIアシスタント（翻訳・ページ要約・生成など）

どちらもAIを活用していますが、提供場所や用途が異なります。

❓Q4. AI回答の情報は正確ですか？

高い精度を目指して設計されていますが、すべての情報が100％正確とは限りません。
BraveのAIは複数の情報源を参照して回答を生成しますが、元の情報が古かったり、抽出された文脈が誤っていたりする可能性もあります。回答の下に表示される出典リンクを確認することをおすすめします。

❓Q5. 日本語には対応していますか？

部分的に対応しています。
現在（2025年時点）、正式に対応しているのは英語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・イタリア語の5言語です。
日本語でも検索は可能ですが、AI回答が英語になったり、表示されなかったりする場合があります。

❓Q6. 検索履歴は保存されますか？

いいえ、保存されません。
Brave Searchはプライバシー保護を重視しており、検索クエリやユーザーの行動履歴を記録しません。AI回答に関しても、入力内容は一時的なセッションで処理され、後から分析・保存されることはありません。

まとめ｜Brave SearchのAI回答は、検索の新しいカタチ

Brave Searchに搭載されたAI回答機能「Answer with AI」は、ただ便利なだけでなく、情報の透明性とプライバシー保護を両立した革新的な検索体験を提供してくれます。

広告や行動追跡がなく、検索履歴も保存されないため、安心して使える環境が整っている
質問に対して、複数の情報源をもとにAIが要点を簡潔に要約してくれる
特別な設定やログインなしで、誰でも無料で今すぐ利用可能
英語圏を中心に高精度な回答が可能で、今後は日本語対応の拡大にも期待

また、ChatGPTやGeminiのようなチャットAIと異なり、Brave SearchのAIは検索行動に寄り添った“調べ物特化型のAI”という立ち位置です。「調べる→読む→理解する」のプロセスを短縮し、よりスマートに知識を得ることができます。

Brave Searchは、単なる検索エンジンの代替ではなく、検索のあり方そのものを変える存在になりつつあります。

もし今お使いの検索エンジンに「広告が多い」「個人情報が気になる」「もっと早く情報にたどり着きたい」と感じているなら、一度Brave Searchを試してみてはいかがでしょうか？